中国で、お月見に欠かせない伝統的なお菓子「月餅（げっぺい）」。食の安全が大きな問題になる中、中国政府は、この「月餅」で品質管理を強化する取り組みを始めました。
９月２５日の中秋を前に、上海の食品デパートに設けられた月餅コーナーは、大勢の買物客でにぎわっています。
今年から、この「月餅」のパッケージに、青いマークが表示されるようになりました。「ＱＳマーク」と言って、中国政府が生産現場や製品を検査し、安全性を認めた証明です。将来は、市場に出回るすべての加工食品に、この「ＱＳマーク」が義務付けられます。
「今、市場の食品はすべて国の検査を受けています。最近になって国は管理強化を急いでいます」（店員）
特に月餅は「フカひれ入り」「アワビ入り」などと表示して高い値段をつけながら、実際にはほとんど高級食材が入っていないという苦情も多く、そういった面でも消費者保護を徹底しようというわけです。
「マークは最低条件です。マークのない商品は買いません」（客）
「健康に気をつけているからマークのある商品を買います」（客）
しかし、この「ＱＳマーク」を偽造した業者が摘発されるなど、早くも品質保証制度の信頼性は揺らいでいます。
国内的にも国際的にも、中国が食品の安全面での信頼を勝ち取るまでには、まだまだ時間がかかりそうです。（10日09:41）